POINT
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CORNELIUS 小山田圭吾 / ポリスター
☆個人的な感想
不思議な音楽―あまり聴いたことがない音楽という第一印象だった。
スペインで父と一緒にきいていたが、父は
「武満徹か こりゃこりゃ!」
と、いっていた。
そういわれてみれば、なんだかそんな感じもする・・・。
同時に環境的で、ノイズ(―といってもメルツバウや中原昌也的なものではなくて、JOHN CAGEのいう白色濁音に近い清冽なホワイトノイズだ)に近い印象も受けたが、一番強い輪郭を描いた印象は「日本っぽい」というもの―どういう風にかといえば、日本的なメランコリアや音の戯れ、雑音、自然の情景や風景が清冽なエレクトリックの俎上にのせられていて、これは海外輸出を計算したPOPな日本美学だなぁ、という風に。それはおそらく一枚目あたりの詩的言語を捨て去ることによって、詩的言語に込められていた情念を、ひらがなへ―ひらがなと親和性がたかくより乾いたマトリックスとしての音へ―と、転送することによって成立するような音世界であるように思った。
ここでは耳が非常に研ぎ澄まされている。
これは―耳の音楽であり、聴くことをより周囲から切り離して、「行為化」させるものだ。その意味で環境音楽やアンビエントミュージックに近い位相にあるのではないだろうか。
でもオリジナリティあふれてて、個性的。
ちなみにファンキーな曲がいいなぁ~☆
by tomozumi0032
| 2006-11-13 00:47
| コーネリアス