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鼻ほじり論序説



鼻ほじり論序説

ローランド・フリケット 難波 道明 / バジリコ


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◆色々な鼻のほじり方を解説した一冊で、帯によれば「セックスよりも楽しく、リスクなし」らしい。

◆鼻ほじりの歴史からその存在意義や高みを目指すためのテクニックから鼻ほじりの悩み相談まで、懇切丁寧に答えてくれている。著者は世界にその名を馳せる鼻ほじりの第一人者らしく鼻ほじりにおける抜群の教養をほこっている。著者ローランド フリケットはアメリカ人だが、この本を通読して受ける印象はかなりイギリス的な色彩が強く、なんでも形式化させなければならないアングロサクソンの人種的性質がよくあらわれている。この形式と実際の狭間の落差―つまり、論と鼻ほじりの落差―これが笑いを生む落差になっており、アングロサクソン的ユーモア、パロディの一冊として楽しめる。

◆さて鼻ほじりの基本技術的には3段階に分けられ、非常に単純である。

1、ほじる。
2、まるめる。
3、はじく。

この3のはじくという方向に今まであまり関心がいかなかったのは何故だろう?この本によれば、ほじった鼻くそはまるめて、はじくのが一連の動作として提唱されているのだが、あまりはじいている人を見たことはない。状況に先駆ける意味でも、これからやってみなければ―と思わされた。

◆さらにほじる指における遺伝学的、行動心理学的分類というものもあって、

1、人差し指―辛辣で意志が強い。
2、小指―紳士的で気取っている。
3、親指―他人の気持ちに無神経、粗暴で攻撃的なタイプ。
4、二本の指をつかう―外交的だが欲張りで、人を動かすのが上手い野心家。

となっているが、中指薬指がないのは納得がゆかない。やや不備があるのでは?それから二本指でほじるのはなかなか勇気がいるし、人前ではやりづらい。しかも指をクロスさせた形態でのほじりっぷりはなかなかどうして驚かされたし、人間の可能性について考えさせられた。

◆ヴィクトリアクロスやブリストウ シャント、開放式逆手標準弾道のような細やかな動きの分節化や螺旋スパイラルの華麗なるテクニックは翻弄されるが、あまり強力にほじりすぎると鼻の穴の粘膜が破れてしまうのではないか、という一抹の危惧は抱いてしまう。もっとも鼻ほじりの高みを目指すという意味では欠かせないトレーニングなのか―粘膜強化が待たれよう。

◆最後に鼻ほじりのマーチを歌って、しめてみたい♪
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さぁ みんなの前で鼻をほじろう
自分にごほうびをあげようじゃないか
吸い込んじゃ駄目 さぁ
ほじりだして
胸を張って堂々と
どうして隠れてほじるのかな?
チャンスは一度きり
ほじりたいんだろう?
さぁ しっかりかんで!
君にもきっとできる

街角でも、椅子に座っても
テレビを観てても、おかまいなし
車の中や停留所
どうしてみんな大騒ぎをするの?

季節など関係なし
一年中オーケーさ
いつでもどこでも、ほじればいい
気道だけは確保して
いったん覚えてしまったら
もう二度とやめられない
我慢できない、もう夢中なのさ
熊手のような5本の指

◆・・・は、はなくそ―
ほじほじほじりんしぇ☆
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